Masato

記憶にございません!のMasatoのレビュー・感想・評価

記憶にございません!(2019年製作の映画)
4.3

めちゃくちゃ面白かった。中には、三谷幸喜らしくないなどと、三谷幸喜作品経験者からは割とシビアに見られたりしているけど、自分は三谷幸喜作品は初めてのため、普通に面白く見れた。

皮肉たっぷりの作品というわけではなく、程よく皮肉の効いた政治コメディなので、気軽に笑って泣ける作品になっているのが良かった。でも、個人的には、法人税が下がっているのに消費税は上がるとか、口汚い性格はさながらトランプ大統領みたいだったり、わりと現在の政治状況を皮肉っているとは思う。

総理大臣が記憶喪失になったらどうなるのかというシチュエーションをかなり多く見せてくれるので、ストーリーのボリュームはかなり多く感じるが、そのシチュエーション一つ一つが面白すぎるので、全くもって飽きさせない。

政治という堅苦しい内容を中和させるために、度々荒唐無稽な明らかにオカシイキャラや描写があって、そういう意味でもコメディを全面に押しているから、これは喜劇なのだと思わせてくれるので、存分に考えられずに身を任せて笑える。

終盤になってくると、意外と感動するシーンの連続であり、前半の伏線の敷き方と終盤の回収の仕方は見事だった。海外だったら、アダムサンドラーがやってそうな、本当に嫌になることがない良い映画だった。

キャスト陣は見事で、龍が如く7の出演が決まって個人的に注目の中井貴一の演技が最高。記憶喪失前のシーンがかなり少ないのにも関わらず、そこからの変化というものがよく分かるような演技。石田ゆり子がめちゃ美人で、吉田羊がエロい。木村佳乃と有働由美子はとんでもない役なので注目。
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