カズザク17

記憶にございません!のカズザク17のレビュー・感想・評価

記憶にございません!(2019年製作の映画)
4.5
話がわかりやすい。流れがいい。所々に笑い…大笑いではなく、つい鼻で笑ってしまうような笑いをブッコミ、観客を飽きさせない。流石は超人気脚本家!そこに豪華俳優陣の役と演技がプラスオン!そりゃ、面白くない訳がないでしょう…っていう映画。久しぶりの三谷作品を楽しませてもらった。忘れることで、これまでの過去・人間関係の「しがらみ」から解放される。解放されることで、「しがらみ」がブレーキをかけていて、今まで躊躇していた事が出来るようになる…っていう理屈がいい!今の世の中、どこに行っても「しがらみ」だらけ。正しいと思っていても、周りとの足並み・バランスを考え、なかなか自分の考えをストレートに言いづらい。「しがらみ」と「理想」の狭間で生まれる「本音」と「建前」…自分にも「石」や「ボール」が飛んでこないかな…なんて思ってしまった(笑)。多くの「しがらみ」の中で生きる現代人の、少しだけ背中を押してくれる映画だと思った。キレイ事だけでは政治ができないことはわかっているが、今の政治家にも観てほしい映画とも思う。