鹿苑寺と慈照寺

記憶にございません!の鹿苑寺と慈照寺のレビュー・感想・評価

記憶にございません!(2019年製作の映画)
4.2
中井貴一演じる国民から嫌われている総理大臣が演説中に石を投げられ記憶喪失に。それでも総理大臣を続けていくというストーリー。

記憶喪失になる前は自己顕示欲の塊である総理大臣が記憶喪失になってから徐々に変化していく。その過程がコミカルに描かれていてとにかく笑えた。

でも、この映画を観て感じるのは、やはり政治家にはある種の熱量が必要だなということ。中井貴一演じる黒田総理は、記憶喪失になった後の「国民に寄り添う」姿勢が感じられた。もちろんそれをパフォーマンスと受け取る人は多くいるだろうけど、伝わる人には伝わるはず。そんな熱量を持った政治家が日本にどれくらいいるだろうか。そう考えると少し寂しい。劇中に出てくる「どんなに澄んでいても溜まった水は汚れる」という台詞を某政権に聞かせてやりたいです。

ちなみに吉田羊さん演じる野党第二党の党首が蓮舫議員にしか見えなくて、またそれも笑ってしまった。