ミミック

ラストレターのミミックのネタバレレビュー・内容・結末

ラストレター(2020年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

ネットに溢れるパブリックな文章を日常的に見てると'手紙'というたった一人の為だけに向けた文章のパーソナルさは人の裸を除き見るようでむずむずする。
他人がみることを想定してない文章を勝手に読む行為に無神経さを感じる感覚は既に古いものになってるか。

急に大型犬を買って世話を妻に押し付けたり、いきなり妻帯者の家に押し掛けたり、別れた旦那の染み付いたDV気質であったり男性の加虐性を描くだけで放りっぱなしなのが気になった。

福山雅治の今回の役は責任を負わないフリーの立ち位置で顔の風貌もあって岩井監督とダブる。広瀬すずは母親との二役で生活や境遇が違う難しい演じ分けをしてて成長したなと。対して森七菜は二役でもそれほど齟齬がなく、その代わり佇まいの自然ぽさが異常でそれこそ『海街diary』の時の広瀬すずを彷彿させるこの瞬間しか収められない透明感を放っていた。神木隆之介は何歳まで制服が着れるかチャレンジをずっとしている、今回もクリア。25年経つ『ラブレター』コンビの演じる役の現実感の重みはズシンときた。

外からの陽射しでわずかに透ける白系のワンピースを着た広瀬と森を暗い室内から映したショットに監督の変態性を感じた。
ミミック

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