まーしー

永遠の門 ゴッホの見た未来のまーしーのレビュー・感想・評価

2.5
フィンセント・ファン・ゴッホの半生を描いた伝記映画。ゴーギャンとの確執や弟テオとの交流も描かれている。

『ひまわり』の絵画で有名なゴッホ。
恥ずかしながら、私は「印象派の画家」といった程度の前知識しかなかった。
本作を鑑賞したところ、ゴッホは存命中あまり評価されていなかったようだ。晩年に評価する声が出始めた程度だったらしい。
幻覚にも悩まされ、「耳切り事件」を起こすなど、統合失調症を患っていたフシもある。
明るい人生だったとは言い難い。

また、ゴッホは37歳の若さでその人生に幕を下ろす。定説では拳銃による自殺だとか。
ただ、本作ではゴッホの最期に新しい解釈が取り入れられていた。

そのゴッホを演じたのはウィレム・デフォー。『スピード2』や『スパイダーマン』の悪役のイメージもあるが、本作では苦悩するゴッホを熱演している。
30代のゴッホを描いている割に、老けて見えたが…。

登場人物や舞台となった場所の解説が少なく、ゴッホの視点で物語が淡々と進む。
そのため、ゴッホに関する知識が不足していた私は作品の世界観に浸ることができなかった。
しかし、客観的に見ればゴッホの苦悩と葛藤を描いた良作だと思う。自然や光線を取り入れた映像も美しい。
より深く作品を味わっていただくためにも、鑑賞前にゴッホの情報を入れられることをお勧めする。