Tai

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語のTaiのレビュー・感想・評価

4.1
生きる形を求めて。

『若草物語』の映画化!
原作を詳しくは知らず同作品といえば子供の頃に見た世界名作劇場の『ナンとジョー先生』でした。が!あれって原作でいう『第三若草物語』という途中のお話だったんですね。知らなかった(;´Д`A

ニューヨークで物書きを目指すジョー。
女性の社会進出はまだまだ認められない時代に苦悩しつつ、生まれ育った家と家族を振り返っていく物語。

このジョーの家族というのが本当に幸せそうで!どんな場所でも彼女ら4姉妹が揃うと立ち待ち賑やかになるというのに、人生の幸福というものを感じましたね( ´∀`)b

また、この4姉妹のバランスが非常に良かったですね!
当時、結婚こそが女性の幸せという風潮に対して、結婚はせずに自らの稼ぎで生計を立てていきたいというジョーとに対して、それぞれの姉妹たちもまた違った立ち位置ちいるというのが興味深かったです。

「女性は家庭にあるべきだ」という一辺倒な考えは廃止すべきことですが、逆に「女性は勤めに出るべきだ」という考えだけになるのも私はどうかと思うんです。
私の母は専業主婦で私たち3人兄妹を育ててくれました。父の仕事で生まれ育った地を離れ、知り合いのいない環境で子供3人を守るというのは大変なプレッシャーだったと思います。
父と母が我が家にはそれがベストだと考え過ごしてきた訳ですが、子供の学校の懇談会など他のお母さんに触れ合う場で度々「家にいる主婦は楽でしょ」といった事を言われるとその悔しさを漏らしていた事をよく覚えています。
やはり人それぞれの価値観というものはあるわけで〝こうでなければいけない〟というのは他人同士が関係を築く上では危険なわけですよね。
その上で本作は4姉妹それぞれの観点からの〝幸せの形〟を観ることができたのが非常に良かったと思います。

そして、感情を伝える画というのが素晴らしいと感じました。
喜び、悲しみ、怒り、焦り、どの感情も多くは言葉にせずに表情や動作で表現するのが巧みだなと。
こうした技術を意識的に形にできるっていうのが映画のテクニックというのを実感しますよね!


個人的で作品とは何の関係もありませんが、本作が3ヶ月ぶりの劇場鑑賞でした。
やっぱり劇場で観られるというのは良いですね!作品に没頭できる!嬉しすぎて上映前は席でニヤニヤしちゃいました。マスクしてて良かった!笑
再び緊急事態とならないことを祈るばかりです(^ν^)
Tai

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