19世紀の人たちは、21世紀の人たちとなんら変わりはありません。
コロナ渦による自粛後、はじめて新規映画を映画館で鑑賞。
お話はもちろん、映像美と女優陣の演技、そして衣装の美しさに終始涙。
四姉妹を含めた家族の愛情を観て、家族という形の尊さを再確認。
貧乏と結婚した長女、
結婚に疑問を持つ次女、
病気で結婚できない三女、
姉を愛する男と結婚する四女
愛や結婚とはなんぞや?女の幸せとはなんぞや?女の生き方とはなんぞや?
そういった問いがいくつも突き付けられ、男であっても共感する部分がたくさんある、正に「ストーリーオブマイライフ」な作品です。
今作は過去と現在を行ったり来たりする、斬新な編集技法を用いており、ジョーの心理描写を上手く描いております。
また、色の使い方が素晴らしい。
「楽しかったあの頃」は温かみのあるオレンジを基調とした色を使い、「成長してしまった今」は冷たい青を基調とした色を用いることで時間軸の差別化を図っています。
例えばビーチのシーン。
みんなでワイワイしていたあの頃はキラキラしているけども、現在はジョーとベスの二人きり。寂しい砂浜で弱音を吐くジョーの心理描写を昔とは対照的に上手く描いています。
そして極めつけはエイミーことフローレンス・ピューの存在感。
ジョーとは恋的でもあり、夢敵でもある末っ子。
ヨーロッパもローリーもすべて奪ったエイミーとジョーの対立を、ピューは大女優であるシアーシャ・ローナンに劣らず演じきります。
ピューのおかげでエイミーは「むかつく悪い女」ではなく「かわいい愛する末っ子」としてのキャラクターを終始維持できたのです。
彼女がエイミー役ではなかったらジョーの魅力は半減していたでしょう。
あとエマ・ワトソンは相変わらず美しかったよ。