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ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語のmaiのレビュー・感想・評価

4.0
メグ・ジョー・エイミー・ベス。
4姉妹と母親、お手伝いさん…女性ばかりのちょっとした騒々しさの影に隠れる「女性だから」「女性だけど」を巡る話です。

4姉妹のうちの次女ジョーにスポットを当てた作品です。
とにかく男勝りな性格のジョー。女性ならではの楽しみや悩みにはかなり辟易してる様子が冒頭から見て取れました。
そして、そんなジョーとは対照的に女性のあれやこれやに真剣に悩み取り組むメグ。
1番溌剌としていてジョーとの喧嘩もしょっちゅうなエイミー。
病弱だけど1番家族に調和をもたらしてくれるベス。
4姉妹といえば!な関係性や設定にまずワクワクしました。

初めは女性ばかりの騒々しさで、その活力有り余る感じが好きでした。
でも段々と「少女」のままでは居れなくなってきます。
結婚するのか、仕事に生きるのか、勉学に励むのか。
ベスは愛を選び、ジョーは夢を選ぶ。
エイミーは現実を選び、ベスは…。
結局のところ結婚に丸く収まってしまうあたりはどうなのか、と思わないでもないのですが、女性だから結婚に悩む姿も、女性だけど仕事に生きたいと悩む姿も…どちらも女性ならではの悩みなのだけれど、「女性」以前に一個人だからこそ人生の方針に悩む姿は素敵だなと思いました。
自分のしたいことややりたいことは大まかには決まっていて、あとはそこにたどり着くために何を諦めて何を得て…と何を選ぶべきなのか?を自身に問いかける過程が印象的でした。

あと!この映画の主演はシアーシャ・ローナンで間違いないんですけど、印象に残る存在として私はフローレンス・ピューをあげたい…!
ベスは登場回数が4姉妹の中で少ない方だったので仕方ないかなって気はするのですが、長女のエマ・ワトソンの存在感もありつつ、フローレンス・ピューの明るい朗らかな少女的な魅力と、自身の将来に悩む女性的な魅力との両面があって…祝祭も良かったんですけど、個人的にはストーリーオブマイライフの方が印象的だったし、魅力を余すところなく発揮してる感じがしました。
錚々たる出演陣の中で実力を遺憾なく発揮できちゃう…また素晴らしい女優が出てきたんだなぁと思いました。

ストーリーも役者も衣装も風景も…何もかもが良かったです!
mai

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