花俟良王

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語の花俟良王のレビュー・感想・評価

4.5
どんなにハードルを上げようと素晴らしかった!

グレタ・ガーウィグが「原作のメッセージを全て理解している私が絶対に脚色する」と豪語し、実際新たな時代の青春映画の傑作にまで昇華してくれた。

再構築されたベスの看病のシークエンスの鮮やかさには我を忘れて泣いた。これをガーウィグが書いたんだから凄い。

一番感心したのは四女エイミーにフローレンス・ピューを抜擢し、12歳から通して演じさせたこと(94年版は7年後は別の役者が演じてる)。

原作や過去作品のイメージよりもかなりアクが強いけど、それが現代的なアクセントになっていたしガーウィグの頭の中のエイミーだったのだろう。英断だと思う。

『マリッジ・ストーリー』では真逆の強欲弁護士を演じたローラ・ダーンもキッチリ決めてくれる。

そして、クラシカルな中に現代的な要素を持ち込んだ衣裳と音楽もこの作品の個性に大きく貢献するしていたと思う。
花俟良王

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