このレビューはネタバレを含みます
古典なのにとても現代的だった。
いや、むしろ現代の女性の監督だからこそこのように描くことができたのかもしれない。
とても身近な物語で、おそらく映画館にいた女性たちの大半が自分の悩みと同じだ。なんて感じたんじゃないだろうか。
それぞれ個性の違う4姉妹はそれぞれが魅力的。
特に主人公のジョーの目線だけでなく、
別の登場人物の側面からも同じ出来事を映し出しているのがよかった。
特に私のお気に入りは
末っ子のエミリー(ミッドサマーのこだとミッドサマーを見て気づいた)。
ジョーはいつも苦労せず美味しい想いをしていると、彼女に嫉妬をいだくが、
エミリーから見る彼女の人生は、ジョーが思うように全てが順風満帆ではなく、
むしろずっと片想いし続けている相手は姉(ジョー)しか観ていないし、
ジョーの行きたかった大叔母さんとのヨーロッパ行きも彼女が裕福な夫を見つけて家族を支えるためだったりだとか、
文才があり本を出したジョーと違い、
自分の絵の才能は表現者になるまでではないと客観視し、諦めていることとか。
色んな側面に光を当て、また影も見せている。
(ジョーの嫉妬にみせる人間らしい嫌な部分)
エミリーとジョーが姉妹の中でよく衝突したのは、彼女たちが似ていて、どちらも自己主張の激しい力強い気質からくるものだと思った。
激しさと表現力って紙一重だなと。
ジョーの恋の行方も現代的
またベスが亡くなることについて映画では言及しないが、たしか原作で
姉妹の中で1番心の優しい彼女はその分神様に愛されたから夭折した
と書かれていた気がする。
最近の若くて美しい人たちの亡くなるニュースを観てその言葉を思い出した