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ディリリとパリの時間旅行のmaiのレビュー・感想・評価

ディリリとパリの時間旅行(2018年製作の映画)
3.8
ストーリー展開は「え?」とツッコミをいれたくなるところもありましたが、ディリリとオレルの真っ直ぐさが凄く良くって、最初から最後まで楽しんで見れました。

楽しんで…とはいうものの、いろんな社会的要素が詰め込まれていました。
フランスとの混血である主人公ディリリはどこに行ってもよそ者として扱われる、と訴えますし、女性で活躍する人が現れてくる時代ながらもそれをよく思わない人たちを「男性支配者」としても描きます。
ポスターだけ見て、ディリリと青年のパリ旅行〜みたいな感じかなと思ってたので、良い意味で予想を裏切られました。

初めはのぺっとしたキャラクターと、それに反して周りのフランスの情景の陰影のある描き方が慣れなかったですが、徐々にその描き方にも愛着が湧いてきます。
さらにフランス特有なのか…救い出すシーンの謎の余裕あるやり取りや服装なんかも、すごく魅力的でした。ドタバタ劇ではない感じが素敵。

この時代の歴史に疎い(不勉強)ので、きっと色々な意図が込められたシーンが数多くあると思うのですが、それが分からなくっても「フランス」という今まで築き上げた文化や気質を大事にしていこうと芯の通ったキャラクターたちがとても魅力的でした。

オススメのアニメ作品です!
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