ちろる

おとぎ話を忘れたくてのちろるのレビュー・感想・評価

おとぎ話を忘れたくて(2018年製作の映画)
3.8
女は少女の時から色々と大変だ。
大股で走ればみっともないと叱られて、髪の毛をふりみだすのなんてもってのほか、大人になればセクシーに見えるようにハイヒール履いてヒラヒラした服を着なきゃ女らしいと言われない。
女らしく、常に抜け目なく美しくすれば王子様に出会えて幸せになれる。
そう母親に教え込まれた主人公がぶつかった壁、この物語はデフォルメされているようで実はこういう母親は意外と多い。
実際私の周りにもいる。
こういう場合
①母親に反抗してブッとんだ彼氏を見つけたりして、母親との関係はあまり良くない
OR
②母親のいう通りだと信じて奇跡の王子様がいると信じて拗らせてしまうが母親とは仲良い
このどちらかに転ぶ場合もあるわけでこの2つのパターンを回避しながら幸せになるには結局自分自身にとって何が幸せかを見極めていく作業が必要になるのだ。
ちなみにこの物語で母親のいう通りになってるオープニングから中盤までの主人公はサイアク、それがだんだん変化してどんどん内なる魅力に満ちてく様子はとても自然で最後は彼女のこと好きになった。
髪型1つでキャラクターが変わっていくなんて男の人には信じられないかもだけど、ある意味真実ついてると思う。
男の事情、女の事情、色々あるしそりゃみんな聖人みたいに完璧になれないのだからせめてこんな風に、どこかの広告で見たモデルさんみたいになるんじゃなくて自分だけにしか出せない輝きを見つけたらいいのだと改めて教えられた大人の女のバイブル的作品。
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