地球外生命体

ラ・ポワント・クールトの地球外生命体のレビュー・感想・評価

ラ・ポワント・クールト(1955年製作の映画)
3.4
ゴダールの『勝手にしやがれ』よりも5年、トリュフォーの『大人は判ってくれない』よりも4年も早く製作された、「ヌーヴェルヴァーグはここから始まった」と言っても過言ではない伝説的作品。

1954年、当初小説にするつもりだった『ラ・ポワント・クールト』を26歳で自主制作する。映画自体あまり観たことがなかったヴァルダだったが、アラン・レネらのサポートのもと完成させる。思春期を過ごした南仏セートで撮影した本作は、ヌーヴェル・ヴァーグに先立つ先駆的な作品として評価され、ヴァルダが「ヌーヴェル・ヴァーグの祖母」と呼ばれるきっかけとなった。

ある漁村で生まれた一人の若い男が、バカンスのため12年ぶりにパリから故郷へ戻る。その数日後、男の妻が後を追ってくる。結婚して4年目を迎えた2人は倦怠期に陥っていて、妻は夫婦関係に終止符を打つため漁村へ訪れたのだった。夫婦が村を散歩し対話を重ねる一方、村では漁民たちが衛生検査官の目を盗んで禁漁区へ繰り出すなどいつもの日常を過ごす。そして、夫の故郷を知ることによって妻の心境に少しずつ変化が芽生える。
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