AKI

悪の偶像のAKIのレビュー・感想・評価

悪の偶像(2017年製作の映画)
3.8
久しぶりに映画館で前のめりになって見ました。

がしかし、難解。
難解なのに没入感すごい。
1度見ただけじゃ到底理解できないシーンがたくさんあったので、監督のインタビュー記事を見て情報を補填。でも「え、そんな説明なかったよね?」といった感じです。

劇中で起きる色んな事件の動機が謎のまま終わった瞬間、勘弁して~って感じでしたが、終わったあとの考察タイムは楽しかったです。

話は知事次期候補の息子がひき逃げし、被害者を持ち帰ってきたとこから始まります。
被害者は知能4才の知的障がい者で、息子の性処理の面倒をも見ていた被害者父親が、真相の追及をしていく過程で色々なことがわかってくる。

加害者の父親は、はじめは善人のように見えるけど、少しずつディテールがたぐり寄せられるうちに、徐々に悪の側面を見せ始める。
でもそれは、加害者父親だけじゃない。
被害者父親とその周辺もまた同じ。

まるで呪いにかけられたようにバタバタと凶悪なことがおきる。
でもそれは悪魔の仕業でもなく、確実に人の手によっておきている。
誰もが心に悪魔を棲まわせていて、保身や偶像を追い求めるときに顔を出す。
そんな事を考えさせられる映画でした
AKI

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