Violet

37セカンズのVioletのネタバレレビュー・内容・結末

37セカンズ(2019年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

フォロワーさんにおすすめしてもらい鑑賞!ひろゆきさん、教えてくださりありがとうございます〜🥺
これ皆さん言ってるけど、本当に良い意味で邦画っぽくない!こういう作品も撮れるんだな日本🇯🇵と嬉しくなった☺️

「障害があるないではない、人生を切り開くのは自分自身」
終わり方がとても良くてじーんと余韻に浸った。

これはユマの物語であることはもちろん、母親の恭子の成長もカギとなる作品だと思う。
恭子は、ユマは自分がいなければ何もできない存在だと思い込んでおり、特に象徴的なのはサヤカの職場でサヤカの母親との遭遇を避けるシーンだ。これは、無意識のうちにサヤカよりユマが下であるという劣等感のようなものが恭子の中に存在することをよく表している。
そんな恭子にうんざりしたユマが家を飛び出し、それを機に恭子はユマが何故家を飛び出してしまったのかを1人考えるようになる。ユマから電話があった折、以前なら怒鳴りつけていたところを、静かに話を聞くようになった恭子の姿には親としての成長が伺える。
ユマがユカに会いに行ったことを知ったとき、恭子はどんなに驚いただろう。自分の手を一切借りることなく海外にまで飛び立ったユマ。ユマのおかげで、またユカに会えるのだ。ユマと恭子が抱き合うシーンは感極まって涙が止まらなかった。

この作品では障害者に対するあからさまな偏見や差別が描かれているわけではない。でもそれがリアルだと思う。事実、普通に生活していて障害者の方々にそうした対応をする人間はなかなかいないと思う。けれど、無意識のうちに2度見してしまったり、車椅子を見つめてしまったり、健常者は、彼らを自分たちとは違う存在であると認識して、気づかないうちに些細な差別をしてしまっているものなのだと思う。

ユマが外の世界に飛び出してから出会う人々がとにかく素晴らしい。
舞、俊ちゃん、雑誌の漫画担当者、ユカ。
今まではサヤカの元で最低な境遇下で働いていたが、その呪縛から解き放たれた瞬間の気持ちよさ!
そうだよね。一緒にいる人だって自分で選べるんだから。

何事も経験。
でもでもばっかりで何もしなければ何も変えることは出来ない。
ユマとお友達になりたいな〜。
Violet

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