アメリカで活躍している日本人のHIKARI監督作品。
「外」に行きたいと言う。
家の「外」に行ってるじゃないと言われる。
いや、違う。
「外の世界」「私の知らない世界」に行きたい。
この小さな世界から抜け出して、もっと色んな世界を知りたい。
たった37秒、生まれた時に息をしていなかっただけ。
それだけなのに、見える世界はこうも違うのか。
障害者だからってなんだ。
もう23歳、子供扱いされたくない。
何でも管理されてるなんて嫌だ。
私は私のやりたいことをやるんだ、生きたい人生を生きるんだ。
これはただの障害者の映画ではない。
1人の女性が勇気を出して一歩踏み出す物語。
斬新な演出とポップな音楽、圧倒的な映像美、どれもが素晴らしくて凄く引き込まれた。
それらのおかげで、題材は暗く、苦しいものなのに観ているこちらが特に身構えることなくすんなりと作品に入っていけました。
性的描写を容赦なく描いている。
主演の佳山明さんの存在感も素晴らしかったけれど何と言っても神野美鈴さんと渡辺真起子さんが凄かった。
神野美鈴さんが涙をボロボロ流すシーンは忘れられません。
ラストは涙を拭うのに必死でした。
私の「時間」が刻みはじめる。