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彼らの原発のawのレビュー・感想・評価

彼らの原発(2017年製作の映画)
3.6
観たいものは見れました。
満足。
大絶賛ではないですが、見て良かった。

原発を扱う映画 というと何かと作り手の主義主張が前面に出て来たりするんですが、この作品はそう行った原発自体への賛成・反対という所に焦点を置くのではなく、「原発が建設され、今もそこにある地域に住む住民の姿」に焦点が当たっています。

もちろん住民には色々な考えの人もいますが、自治体の合併や町長選挙というイベントを通して、彼らの本音や建前、さまざまな考えを見ることができます。

時に真剣に、時にユーモラスに話す彼らの生活を
垣間見せてもらい、原発との関わり方、原発がある地域との関わり方を考えさせられました。

伝統的な祭の場面もあり、その地域の歴史に原発が刻まれていく様も、見せ方として良かったと思います。

また、外部から来た人が出てきまさん。
電力会社社員も反対活動家も出てきません。
ここを写しすぎるとヘンに焦点がボヤける感じがするので、これで良かったと思います。

惜しいのは、もう少しナレーションなどで状況説明が欲しかったかな、ということと、エンタメとして、映画として見るためにもっともっと工夫が欲しかったことです。

ナレーションは観客を一定の方向に誘導していまうので良し悪しあると思いますが、やっぱりもう少し説明が欲しい。


でもまあ満足。

こういう感じで、社会問題の影でみんなが見落としているような方々の姿を撮って見せていただきたい。


近くに住んでいるので、おおい町の皆さんに会いに行きたくなりました。
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