このレビューはネタバレを含みます
だんだん出来るようになることを手伝うことには希望はあるけど、だんだん出来なくなることを手伝うのはなかなかに辛い。
誰にでも普通にあるし必ず直面することでもあるので、父・母・娘とどの立場にもなりうるなと思った。文字に起こすと老老介護という地獄のような話ではあるけど、2人で生きる日常が一番大切であり普通に辛いことも楽しい瞬間もあると再確認。
迷惑をかけること自体が恥ずかしく思う気持ちも良くわかるし後半はどうしようも無い極限状態ではあったけど、家族だからなんとかしようとする父の強さもまたセリフには出せない重さがあった。
ボケないコツである歌を歌いながらひたすら活字を読んでいる父は自然とボケ防止をしていたり、後半は家事もこなせるようになって驚き。
「泣ける」とか「大ヒット」とかで消費されて欲しくない確かな映画。