監督 ピーター・ファレリー
脚本 ニック・ヴァロレンガ
(主人公の息子)
ピーター・ファレリー
舞台 アメリカ🇺🇸1962
実話を元にした話。
粗暴で仕事をクビになってばかりのイタリア系白人・運転手トニー
ジャマイカ系黒人のピアノ演奏者・ドクター・シャーリー
シャーリーのピアノのコンサートの運転手として雇われたトニーは8週間のアメリカ南部への旅に出る。
面白い場面、感動的な場面も多いのだけど、どうしてもアメリカ社会の差別、偏見、格差問題が気になってしまった。当時も当然世界一裕福な国のはずなのに。
実話を基にしてるから良いのだが、主人公白人は理解のある白い救世主として描かれている。ラストも主人公の周りの人には迎えられてハッピーなんだけど、根深い差別感情は変わらない。演奏を喜んでいる富裕層は教養として彼の演奏を楽しみ、会場関係者は依頼者でありながら差別する。
この映画で良いところはどこなのだろうか?多くの人は差別するけど、理解ある白人とその家族がいるから居場所あってよかったね!ってことなのだろうか。そもそもこんなアメリカ社会作り替えた方が良いと思った。
富裕層の黒人であり、文化教養は白人社会の人間であるから、白人社会にも黒人社会にも溶け込みづらい。居場所がない。
観ていると最近NHK講座で読んでいる黒い皮膚・白い仮面(フランツ・ファノン)の話じゃんと思った。
妻に送る手紙がシャーリーのおかげで詩的で美しくなってくの面白い笑
オルフェウス伝説知らずにオーファン(孤児)と勘違いする
ケンタッキー1ドルって安い💲
○シーン
シャーリーを無言で物珍しそうに見つめる黒人農夫。
レストランでの食事を拒否され、トニーと2人で立ち寄ったバーで演奏するシャーリー
○セリフ
暴力は敗北だ。品位を保つことが勝利をもたらす。
私の住まいは城の中だ。教養人ぶりたい金持ちは私の演奏を聞く。だが演奏の時間以外の私はニガーだ。白人でもない、黒人でもないはぐれ黒人のわたしだ。
2021.42