mocha

グリーンブックのmochaのネタバレレビュー・内容・結末

グリーンブック(2018年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

この映画の1番好きなところは
お互いがお互いを補完しあっているところ

トニーがポップミュージックやチキン、自分のアイデンティティを大切にすらることを相手に教え

ドクは手紙の書き方や正しくて美しい言動、自分の正義を大切にすることを相手に教える 

この2人の思いやりが2人を親友にしていったんだなぁ、最後のシーンでしんみり。
2人の距離が縮まるところは好きなところばっかり。
特に、チキンを食べるシーンが好き。チキンって美味しいよね、食べなきゃ損だよ。骨は野生動物が食べるから、車から投げ捨てちゃえ!でも、ジュースカップを捨てたら、ドクに怒られちゃうよ!


ドクの自分は黒人のような生活をしていない、白人にもなれない、そしてセクシャリティーでも周りと違う、何者にもなれない苦しさがドクの小さな表情の変化から伝わってきて、ついに爆発するシーンは私も悲しくなる。

南に向かうたび、表面的ではウェルカムでも、根本的な差別はあからさまになってくる。めちゃくちゃ苛立つし、他人事ではないなぁと思う。
黒人排他的思考だったトニーも、差別を受けることになり、トニーと似た境遇になるシーンが印象的。

暴力は敗北。

ドクは常に高貴に振る舞い、勝利を掴もうとする。この行動に意味があるんだろうな。
ドクは正しい。だから、悔しいところもあったけど。でも、ドクの行動や、南でコンサートをする思い、勇気が人の心を変えたのかな。トニーの考え方もドクの姿勢で変えることができたから。

実話を元にしてると聞いて、世界は優しくなったなぁと思う。グリーンブックって今もあるのかな、この話が自分の親が生まれた頃にあったと思うと、差別ってまだまだ根強いんだろうなと悲しくもなるけど。みんながみんなを思いやれる世界を願います。
mocha

mocha