GAO

グリーンブックのGAOのレビュー・感想・評価

グリーンブック(2018年製作の映画)
4.0
実話ベースとの事で、リアル感が心にグッとくる感じがあった。当時の本当はもっと酷いと思うしそれより前はもっと酷い扱いだったりするのだろう。
見える部分見えない部分含めて、世界中のどこにでも、身近にもある事。生まれた時はそんな概念ないのに、生きてく社会の中で無意識に刷り込まれるところでもある。良い悪いって裁けないよな。(もちろん当然悪い事だけど、自分の心のどこかにもそういう考えって少しでもあるものだから)

私はシャーリー寄りの目線で見てて、何者でも無いのかもという葛藤もわかる。トニー…こういう人いるよね…という目線で見ちゃった。トニーの素直さと気持ちの変化がうまく書かれてて素敵だった。
シャーリーと時間を過ごす事で、引いた目線から、その人をちゃんと人として尊重するようになっていく感がよくわかった。そういった事からトニーの柔軟さと素直さを尊敬した。

目線を変えればトニーも差別される側で、その自覚もトニーにはあって、
人ってそれぞれ自分と違う人を捌いて差別する傾向があるんだなと改めて…

シャーリーの孤独さと作り笑いに、
妙に親近感を感じてしまうけど、あえて南部を周り自分の傷に塩を塗るとわかってて、切り開く感じは、シャーリーじゃ無いとできないかなと。逆上して暴力に訴える事は何にもならないという事は分かるけど、行動を制するのは難しいのに淡々とそうしている。

とても良い友情の話でした。
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