ろん

グリーンブックのろんのネタバレレビュー・内容・結末

グリーンブック(2018年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

改めて人種差別は、文化として、ルールとして、成り立っていた背景があることを感じた。
とともに、自分が素直に生きることの大切さも感じるとても素敵な映画だった。

トニーは当たり前に人種差別をする家庭で育っているから、ふとしたセリフの中にチャイナとかユダヤとかブラックとか出てくるところが、差別に罪があることを知らない無知な人間だなと感じた。でも、その無知さは悪気がなく、とにかく何事にも全力で向き合い、正直に、そして適当に生きているという彼の性格ゆえ、ドクはトニーを採用し、実際にたくさん救われていたのだと思う。

ドクはたくさん傷ついてきた中で、アイデンティティを見失っているけど、トニーと触れ合うことで、自分自身を少しずつ受け入れている姿がカッコよかったし嬉しかった。フライドチキンや、最後のバーのシーンでは、「その国の人だから〇〇」という固定概念に囚われるのは良くないけれど、固定概念通りに捉えられたくないからと、避けていたドクもまた間違っているのだという描写のような気がしてよかった。差別関係なく、ありのままを受け入れることが大事

これは「日本とは関係ない黒人差別のお話」ではないような気がして、それに気づけた自分が少し嬉しい。
差別があるから、仲良くなるはずの友情が芽生えなかったするんだろうなと想像してしまった。そんなのもったいないから、改めて自分も日常における見た目や背景だけでの思い込みをできる限りやめたいと思った。
それが過去に苦しんできた人たちの思いを無駄にしないために必要なことだと思う
そして今も完全には無くならない差別を、徐々にでもなくしていきたいちっぽけだけど第一歩なのでは!
差別について、日常に潜むルッキズムについて考えさせられた。
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