りょうすけ

グリーンブックのりょうすけのレビュー・感想・評価

グリーンブック(2018年製作の映画)
4.0
さいたま新都心で鑑賞したのですが、ファーストデーとアカデミー賞の影響なのか僕の観た回は満席で久しぶりにとなりに人がいる状態での鑑賞でした。

一番最初に思ったのが、ここ最近のオスカー作品賞の中では一番日本ウケする映画だということです。

鳥男、変態神父、黒人ゲイ、半魚人。どれも素晴らしい映画でした。しかし、観終わったあとこれが日本ウケするかと言ったら微妙でした。

しかし、今回の「グリーン・ブック」はイタリア系用心棒と黒人天才ピアニストのバディムービー。

観終わったあと感動したという声がたくさん聞こえてきました。

この映画の中での差別は、「それでも夜は明ける」や「ジャンゴ 繋がれざるもの」「バース・オブ・ネイション」のような映画と比べればまだマシに感じられるかもしれませんが、50年前に実際にこのようなことが起きていたと考えると衝撃的でした。

私たち日本人には黒人差別の歴史もないし、街中で黒人を観ることもほとんどない。なので、彼らを見ても何も思わないかもしれませんが、彼らにはこんな迫害の歴史があったのです。

「グリーン・ブック」は人は見た目で判断するべきではなく中身で判断すべきであり、心を通わせて向き合えば相手のいいところが見えてくるということを教えてくれた作品です。終盤に進むにつれて自然と涙が流れていました。

いろいろな人種が交わる現代だからこそ、自分を見つめ、考え直すためにたくさんの人に観てもらいたい作品です。
りょうすけ

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