ガルベス

グリーンブックのガルベスのネタバレレビュー・内容・結末

グリーンブック(2018年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

「グリーンブック」を鑑賞。
本年度、アカデミー作品賞受賞作。
イタリア系白人の用心棒と黒人ピアニストの2人が 人種差別が色濃く残る時代(1962年)のアメリカ南部をツアーする道行きを描く。
腕っ節は滅法強いものの粗野でガサツ、無教養だが家族や周囲に愛されているイタリア男 と 幼少期から英才教育を受け天才的な腕前を持つがそれ故孤独な黒人ピアニストの凸凹コンビによる珍道中。
高い教育を受け地位を確立しているため、当時の一般的な黒人の文化とはかけ離れた環境で育ったピアニストをマハーシャラ・アリが好演。
白人とも黒人ともつかぬアイデンティティの揺らぎ。複雑な内面を持った男を救ったのは同じインテリではなく、ケンタッキーフライドチキンを無理やり頬張らせようとする単純明快な真逆の男だった。
当初は偏見に満ちていたものの、ピアニストの影の部分に優しく寄り添うようになる用心棒兼運転手役のヴィゴ・モーテンセンもさすがの貫禄。
ラストのあのハグシーン、洒落てて良かったな。
この映画を嫌いな人は誰一人いないんじゃないかと思える位、笑えて泣ける正統派の大傑作。
ガルベス

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