さわら

グリーンブックのさわらのレビュー・感想・評価

グリーンブック(2018年製作の映画)
3.0
ほのぼのいい話ではあった。

が、あまりに薄く配慮の欠ける映画だ。人種と性別という2面のマイノリティを描くも、少なくとも性差に関しては全く昇華しきれず映画的快感は感じられない。サウナのくだりは一体…。中途半端で、通してみると3周目の麦茶パックのような薄味な出来だった(伝われ!)。
またロードムービーの体ではあるが、南部各地の風土は映さず、ただ一方的に南部の農場で酷使される黒人労働者らを見せるだけに留まるのは、あまりに一方的で暴力的な仕上がり。

いい話に持っていきつつも、観てるものを泣かさずギャグを挟むのはけっこう好き。とはいえ述べた通り、雑味も多くもやもやする珍品だった。