ぷー

グリーンブックのぷーのレビュー・感想・評価

グリーンブック(2018年製作の映画)
5.0
私にとって、見ていて自然と笑顔になる、何回でも見たくなる作品とは、こういう作品だと思った。

暴力はいつでも敗北、というシャーリーの言葉が印象的で、
シャーリー自身もこれまで、相手を殴りたくなるような理不尽な経験を何度もしてきたが、その度にこの言葉を思い出していたのではないかと思った。
入店を断られたレストランで、店員を殴ろうとしたがやめたトニーを見ても強く感じたが、相手の理不尽さに、辛くて悲しくてなんともやるせない気持ちになった時、手を出すことではなく、ぐっと堪えて耐えることの方が難しく、それこそが真の強さなのだと思った。

黒人差別がまだ残っていると分かった上で、南部に向かい、勇敢に立ち向かっていったシャーリーは本当に強い、差別に屈しない態度も、見ていて感動する。

2人の、冷静なシャーリーとお調子者のトニーとの、じゃれ合っているような会話が本当に好きだった。特にフライドチキンを食べてるシーンや、手紙を書いているシーンは何度でも見たいと思った。

大好きで大切な作品がまたひとつ増えた。

(1962)ニューヨーク
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