Charleston0519

いちごの唄のCharleston0519のレビュー・感想・評価

いちごの唄(2019年製作の映画)
3.3
不器用だけどストレートな主人公と複雑な過去を抱えたヒロインとの恋愛物語。

主人公の古舘佑太郎さんの演技は、初めこそイライラしてしまうほどの不器用さとその演技ではあったが、後半に行くに従ってその演技がどんどん自分の中に入ってきたのを感じた。

主要な3人の間には色々と壮絶な物語があって、大人になってそれに無頓着な主人公と、久々にあったヒロインとの恋愛物語。主人公は昔の恋愛を甘酸っぱい思い出として記憶しているが、ヒロインはそうではなく(そこはシーンとしてあっただけ)、そのギャップがどんどん大きくなっていくが、昔の思い出に打ち勝つことで、幸せを掴み取る。そんなお話。

もう1人の人物がかなりのキーパーソンになるが、その演技が素晴らしく、今後伸びていく気しかしない。変な青春映画に出るくらいなら、こういう深い深い恋愛物語に出てくれた方がとても良いだろう。どうなるかは劇場で。

心が締め付けられるようなストーリーなのに、主人公の不器用さが笑顔を誘うし、涙も誘う。
それぞれみんな、色々と問題を抱えていて、それをひとつひとつ乗り越えて行く。最後の終わり方は、個人的には好きじゃなかったけれど、綺麗な終わり方で、後味はとても良い。(好きな終わり方だったら後味は悪い笑)

女の子をドーン!とシーンのメインに据え、静止画のような笑顔の描写が多いのは銀杏BOYZのジャケットのような雰囲気でとても好きだし、またその笑顔が美しくて主人公に入り込んでしまいそうになるシーンが多い。

また、主人公は基本的にストレートな気持ちをぶつけるのだが、後半になると考え込むシーンがあったりして、恋愛に関して成長する一面が見られるのもストーリーの浮き沈みがハッキリしていていいなぁと思った。

ただ、なんだか全てのシーンで間がおかしい。
不器用さ、を表していたのだと思うけれど、多すぎるし、主人公だけではなく全体的に間がおかしかったので、いいストーリーなのに間延びしてせっかくのメリハリがなくなってしまった気がする。

あと!有名女優、俳優使いすぎ!笑
こんなにしっとりとした映画なんだから、そこでピークを立たせるようなことをしない方が絶対いい…

蒔田彩珠は至高。彼女はどこで出てくるのだろう!と期待してみていたけれど、いや、もう鳥肌モノ。
登場シーンの美しさはなんとも言い換えれなかった。
2度目のシーンでも、最近よく見る笑顔で、シーンこそ少ないものの、相変わらずのインパクトだった。

明日は七夕。ストーリーでも大きく扱われてる。
そんな時に映画公開、舞台挨拶。
なんか全てが綺麗。
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