はる

峠 最後のサムライのはるのレビュー・感想・評価

峠 最後のサムライ(2020年製作の映画)
2.0
う~ん…頑張っている方だというのは分かるけど…。

なんだかものすごくテンポが悪いし、一人一人の人物像がかなりぼやけていて、原作からどの要素を抽出してどの要素を捨てるかがあまり整理できていない印象を受けました。
あとは映像としてもイマイチで、これだったら普通に小説読んだ方が理解できるし面白いわ、と思う瞬間が多かったです。
司馬遼太郎の小説は「この男はこういう人物でこういう思想を持っているので、このときこう考えてこう行動した」っていう人物解釈をし続けている印象があるのですが、その人物描写を地の文でやるので、映画にはしづらいんじゃないかなあと思ったりしました。

あと、司馬遼太郎の小説のタイトルは内容を端的に表していることが多くて「なるほど」と思うことが多いのですが、この映画を観たときになぜ「峠」というタイトルにしたのかがよく分からず、ここも小説読んだ方が説得力が出ちゃうんだろうなと思うと、この映画を観る理由がないなあと思ってしまうのでした。
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