このレビューはネタバレを含みます
記録のために書きます。
ホアキン・フェニックスは素晴らしかった。彼の演技が迫真に迫るものがあり、脚本や演出の悪さがいい感じに薄まった。
なおここからは制作側のダメなところや、気になったところを列挙します。
・貧乏なはずのアーサーはなぜずっとタバコを吸ってるんでしょうか?
・殺す相手と殺さない相手の基準があやふや。
・憧れのお隣さんとの関係が妄想であることがわかるシーンに回想シーンは要らない。すでに見たシーンを再度見せるなら別アングルとかで工夫してほしい。
・子供の頃の虐待シーンの回想が急に第三者視点で意味がわからない。暴行をお母さんの彼氏から受けるなら、一人称視点でしょうが。
・電車でリーマン3人を殺したとき、ピエロのカツラを電車に忘れてしまうが、あの伏線が薄すぎて意味がわからない。後に刑事から問いただされるわけでもない。
・刑事が電車で暴徒にボコボコにされるが、彼らはそれほど悪くないから、あのシーンの意味合いが薄い。それならもっと悪い刑事の演出があってもよかった。
・デモを掻き分けながらウェインのいる劇場に行くが、あの件があっさりし過ぎててどうもしっくりこない。劇場にも簡単に忍び込むし。ウェインと話す以外特に何もしないし。
・お母さんとの関係がいまいち描ききれてない。殺すくらい憎んじゃうのはわかるけど、もっと複雑でドロドロした感情でしょ。もっと丁寧に描いてよー
・最後は結局どうなったのかわからないからぬるっと終わる。で、どうなったのさ。くすぶるのか、それとも天性の犯罪者に昇華するのか?それがジョーカーとして一番大事でしょ。
・彼がなぜジョーカーになってしまったのかがハッキリしない。病気のせい?生い立ちのせい?世情のせい?全部あっていいんだけど、どれもさほど決定的でないことが気になる。
まだまだ色々ありそうだけど、一旦ここまで。