Taketo

ジョーカーのTaketoのレビュー・感想・評価

ジョーカー(2019年製作の映画)
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僕の人生は悲劇だ。ということは他人からすれば僕の人生は喜劇だ。苦しみは誰にも伝わらない。チャップリンの「人生は近くで見ると悲劇だが、遠くから見れば喜劇だ」を引用したセリフが出てくるのが印象的でした。
「失うものはない」みたいなセリフがあったけど、そこは京アニ放火事件を思い出しました。
自分がたまたまおこした事件が予期せぬ形でムーブメントになって行くのは「タクシードライバー」ぽいなって思いました。デニーロも出てるし。
ソフィーとの関係が妄想だったのは「ファイトクラブ」の種あかしの仕方に似ているなと思いました。ファイトクラブは全て崩壊した後の世界を描いてないけど、ジョーカーにはそういう感じがあるかなと思いました。ファイトクラブ同様、終末が不幸であり救いでもある。

 この映画をみて、実際に事件が起きる事を警戒するという事はそれだけ世の中に格差がある事を証明していると思うんだよな。

 人種差別はいけない事これは当然のことなんだけど、かたや突発的に笑ってしまう障害者のアーサーの事をバスの車内で黒人の女性は明らかに軽蔑している。痛みが共有できない事を表現しているように思うけどどうなんだろか...
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