わたぼう

ジョーカーのわたぼうのレビュー・感想・評価

ジョーカー(2019年製作の映画)
4.5
ホアキン・フェニックスの演技は素晴らしい。映画としても良い。だけどジョーカーを描く作品としてはどうなのか。と観終わったあと、思った。後味も悪いし。

ジョーカーがいかにして誕生したかが描かれてるが、わりとまっとうな理由で、「規格外の悪、狂気」みたいなのがジョーカーの良さ(悪さ)がなくなってる。映画としも「タクシードライバー」でやってるじゃんと散々言われてるし。

お母さんもそんな悪いかな?とか若干雑な脚本に対して苛つきを覚えた。ブルースの両親殺したのは実は…みたいなのもなんか取ってつけた感じだし。兄弟かも?みたいな話はけっこう好きだったけど。全体的に脚本が大雑把だなと。これじゃ「ダークナイト」には繋がらないから、並行世界の物語なんだなと。

そう。他の人のレビューを見るまで、そう思ってたんだけど。ラストシーンの解釈を聞いて、あああ…!と感想が大逆転しました。
見事に踊らされたのかーと。すべてが彼のジョークだったとすると、たしかに傑作。バットマンもいない世界なわけだと思ったら、希望もないわけでけっこう震える。
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