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ジョーカーのMeのレビュー・感想・評価

ジョーカー(2019年製作の映画)
4.9
奥が深い
ゴッサムシティは架空の街だとしても、それをただのファンタジーの一部と捉えるのか、それとも現実に重ねて見てみるのとではかなり訳が違ってくる
極端な偏りがあり不満の募る社会内においてアーサーのような人が祭り上げられるのは不思議ではない

バットマンシリーズを見ていた頃は、ただ貧しさに困っているだけで人を殺すのはよくない、最低だ、誰かが正義を貫かなくては、バットマンが必要だ、とか思っていたけど、今回ジョーカー達目線からのゴッサムを見れて、100パーセントどちらかの立場のせいにはできないんだなと感じ、主観的な思い込みは怖いなと感じることができた。
人を殺すのはもちろん許されることではないけけれど、自分達の暮らしに満足しているからといって自分と同じ世界に住んでいる人々のことを見下したりもはや眼中に入れずに問題解決に取りかかろうとしないのも許されない。
それは今のどの国のどんな人にも訴えかけられる内容だなと思う。
日本に住んでる自分もその一員だなと強く感じる。

ホアキン・フェニックスには最初の笑っているシーンでもう虜にさせられた。彼が歩いているだけで怖くなってしまうようなジョーカーとしての完璧な演技が素晴らしかった!!
見終わった後に、いろいろな人の考察や解説を聞いたり読んだりで知識が深まっていくのがおもしろい
あと、音楽がこの映画の世界観を更に支えていて、もう二度と聴きたくないくらい心の奥から怖くなる

凄い映画だった
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