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君たちはどう生きるかのMeのネタバレレビュー・内容・結末

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

素敵 現実を生きる
プロモーションをしなかったのも、一部場面や名声、評判などの間接的なものに左右されず、ひとつの作品という現物・事実に固執したかったのかなと思うような内容でした
メディア上だけのもの、それから形成される物、人、行動が多いなと感じる現代の日々を過ごす自分にはとても刺さりました

何度も、宮崎監督はこの作品を作り上げるためにジブリを立ち上げて今までの作品を制作したのではないのかなと思うほど、今までの様々な視点で描かれてきた文化や世界観が混在、表現されており、こんな風にまとめられて着地したんだ、とずっと感動させられました

“夏子さんと元の所に戻って、ヒミとアオサギとキリコさんみたいな友達を作る”
大嫌いだと言われても思っても、ぶれずに自分の周りの人を大切にすること

“戻って眞人を産むなんて、素敵じゃない”
大おじさんを涙ながら慕うほどその世界が好きだったヒミに笑顔でそう思わせるもの

自分にとっての事実世界はひとつしかない、ひとりひとつある
それは誰かに作られたものではなくて自分の手で守ることができる
何者でもなくていいんだなと思いました

夢物語を全世界へ絶え間なく与えてきてくれたジブリの主人公が、心残りなく潔く”あまり好きじゃない”所へと戻るシーンでの終劇と、続く米津玄師のエンディング曲とともに流れるスタジオジブリの字体のロールまでクライマックスから涙でした
直接的な感動という表現があるなら、この作品にはほかではあまり味わったことのないような奥深い感動を貰ったと思いました
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