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ジョーカーのmanmkrのネタバレレビュー・内容・結末

ジョーカー(2019年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

この作品まるごと、壮大な喜劇だったのだと思う。どこからが妄想(=ジョーク)で何が現実世界なのか...どこで笑うかは観客の主観によるように(精神疾患や障害者を嘲笑う人間がいるように)どこまでがジョークだったのかは、観る側次第なのがこの作品の面白さの深みだった。

"i just hope my death makes more 'cents' than my life."
『この人生以上に「硬貨」な死を望む』

ペニー(=1セント硬貨)を殺した直後にショーに出演したジョーカーが、「ネタ帳」を見返して度々出てくるその言葉を見て決心を翻したのか...心身を病み誰からも愛されず最後は息子によって殺されたペニーよりも、価値のある死を。極上のショーを。That's life!

笑えないジョーク満載だったが、それを「理解できないさ」と言ったアーサーは正気だったように見える。
父親を失った無表情の子どもブルースウェインがヒーローになってこのゴミのような世界を救うなんて...何より父親の温もりとハグを求めていた自分によって、そんなヒーローが誕生するなんて...面白くもないのに笑いが止まらない。
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