個人的なモットーというか持論みたいなのに「映画はエンターテインメント」っていう意識、認識がある（ドキュメンタリーは別枠で観てるつもり）
そういう意味では、このジョーカーは僕にとって「映画」を超越した作品です
スリラーとしてのエンタメ性はあるけれど、なぜスリリングに感じるかと言うと、極度に生々しい痛々しさを見せつけられるからだと思う
虚構の世界の物語だと完全に割り切って観ることは難しかった
まるで精神疾患を抱える犯罪者を追ったドキュメンタリーを観たかのような感覚がある
ここは主演のホアキンの役作りに依るところがめちゃくちゃ大きい
強い類似性が指摘されているキングオブコメディは、解釈次第ではコメディともとれる、まだ笑える映画だった
ジョーカーは笑えない、悲しい映画だと思う
クライマックスに差し掛かる階段でのダンスのシーンは、映像として非常に美しく、BGMも含めとてもキマっていてカッコよかったし、終盤の神格化されたシーンもすごく高揚感があった（このへんはエンタメ性が強いと思う）
ただ、総じてみると、現実社会と関連付けて観てしまうリアリティに圧倒され、鑑賞後は黙ってしまった（そもそも一人で観に行きましたが…）
