ペジオ

カプリコン・1のペジオのレビュー・感想・評価

カプリコン・1(1977年製作の映画)
4.3
「夢」をとるか「妄想(ゆめ)」をとるか

映画ファンの間で「こんな面白い映画があるんですか!?」みたいな感じに扱われる映画群
評論家発信でなく、かつての映画少年たちが好むような娯楽映画
現実味と荒唐無稽さの絶妙な配合で生まれる面白さの化学反応
(例えば雰囲気は違うが「第9地区」とかがあてはまりそう。)
それほど映画を観る習慣の無い方々の「何か面白い映画ないの?」という心無い質問へのとっておきの隠し玉(一目置かれること請け合い)

「陰謀論」とは「妄想」の成れの果てである
宇宙に思いを馳せる様な建設的で生産的な「夢」に対して、宇宙人に監視されてるといった類いのまるで生産的でない「妄想」
自ら能動的に動かなければ育たない「夢」に対して、勝手に膨らんでいく「妄想」
膨らみ過ぎた妄想が外に溢れ出したものを「フィクション」と呼ぶのであれば、題材として親和性が高くない筈はない
スケールのでかい妄想ほど楽しいものはないのだ(「ダヴィンチ・コード」公開時の関連番組の盛り上がりを思い出す。)

国家=「顔の見えない悪」の象徴としてのヘリコプターの演出が不気味で最高
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