ゆみモン

いつか家族にのゆみモンのネタバレレビュー・内容・結末

いつか家族に(2014年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

1950〜60年代の話だが、韓国ではこの頃も売血が当たり前に行われていたということに、まず驚いた。

前半は、父・サムグァンはなんて酷い奴なんだろうと思っていた。
長男・イルラクが実の子でないと知った父親の仕打ちが人間として酷すぎる。元々妻には恋人がいたのに奪って結婚したのだから、予想される範囲であったはず。それに子どもには全く罪はない。健気なイルラクが気の毒でならなかった。
いざイルラクが実の父親に捕られそうになると(父の病気を治すお祓い?のため)、長年育ててきた息子への愛情に目覚め、サムグァンはイルラクを抱きしめる。
しかし、これでめでたしめでたしとはならないのだ。
イルラクが重病に罹り、ソウルの病院に入院するが、その治療費を工面する方法が、やはりサムグァンには売血しかない。
各地の病院を渡り歩き、血を抜かれて屍のようになるサムグァンの姿は悲愴過ぎる。
ラストはハッピーエンドで救われたが…。

イルラク役の少年が素晴らしい。