スルーするつもりだったんですよ。
ですが監督が山戸結希であること、あと吉岡里帆が出てるので鑑賞。
どうせ甘々な少女漫画原作のヌルい作品なんだろうと思ったら、とんでもない劇物的な作品だった。
ピント、構図、カット、全てが刺激的で頭が破裂しそうです。
感情を映像で表現する手法の多彩さが凄くて、異様なくらいの色気を醸し出しています。
映像の持つ力の波形に圧倒されました。
東京スカイツリーを一番美しく撮ってるのは「ここは退屈迎えに来て」だと思いますが、東京タワーを一番美しく撮ってるのはこの映画ではないでしょうか。
丁寧だけどなんだか嫌な女って役柄が、天使なはずの吉岡里帆に何故か妙にハマっていて良かったです。
物語や役者の演技を忘れてしまうくらい、映像としての情報量と魅せ方が凄いです。
恐ろしい表現法をもつこの山戸結希監督作品は、その圧倒的な映像を大画面で堪能できる映画館での鑑賞をオススメします。
