ヘル・ガール 〜 ギミック&アングル〜
これが洋画ならこんな邦題をつけたい。
自分調べに拠ると、乃木坂で劣情誘発総選挙をしたならば、ぶっちぎり一位は本作主演の堀未央奈だろう。
私は優れた楽曲がある場合にのみアイドルに興味を示す性質のため、金食い無間地獄にハマることが無かったのは幸い。
本作での堀未央奈の怖ろしさはギミックなぞ一飛びにヒョイと飛び越える。
絶妙なスウェットのバリエーション。
オイルコーティングされたアウターから片方だけ覗く鎖骨。
生気の伴わない黒目がちの大きな瞳。
悪魔の所業かと見紛う言動の数々。
ショートボブとかいう数年に一度必ず化け物を生むウエポン。
なんのユニフォームか計り知れないスカートから顔を出す我儘な膝小僧。
ただならぬ妖気が漂うのだ。
無機質な豊洲の街を表情豊かに無表情に捉える。
高速のカット割りや分割画面や自動運転で駅に飛び込むゆりかもめを巧みに利用したシークエンスなどテクニックありきの画面が高速で流れていく。
"エリーゼのために"を始め岩盤浴で流れているオルゴール音楽のようなサウンドと言霊なき科白がせわしない。
ベクトルこそ違えど、昨年の"寝ても覚めても"以来の邦画の怪作だったと思う。
観る人を選ぶFRAGILE。
仏頂面して破顔一笑させる。
そんな気味の悪いグロ映画だったが、エンドロールの最後までオシャレな点も見逃せない。
〜〜
今日の一曲
ギミックたっぷり、アングルたっぷり。
ドラゲー土井ちゃんのマイクパフォーマンスが何故か脳裏に。
かつてのユニットの入場曲を。
MAD BLANKEY theme
https://m.youtube.com/watch?v=cucEE2OzoZc
ちょいと選曲がマニアック過ぎるのでベタなのも。
Blur - Girls And Boys
https://m.youtube.com/watch?v=WDswiT87oo8
2019劇場鑑賞86本目
追記
ボンクラ映画館にて当レビューを推敲して投稿。
その1の後半で読まれてます。
↓
http://bonkura-theater.seesaa.net