何気にマ・ドンソク主演の映画は初見。
強面で体格が良く、正義感は人一倍あるのに普段は弱気というギャップが魅力のマ・ドンソク演じるギチョルが画面に映っているだけで映画として成立するパンチ力がある。
職場で頼れる人のいないギチョルと行方不明になった友人の件で孤立しているユジンが手を組んで街ぐるみの陰謀を捜査していくのはベタだけど熱い展開で、ジャンル映画としては全然悪くない。
脚本が混乱しているのか日本向けの宣伝が本国版と異なるのか、最初は明らかに主人公だったマ・ドンソクが途中から脇に回って後半まで見せ場が極端に減ってしまう。ギチョルが先生をやっている時間って10分くらいしかなかったような……。
悪役側のドラマは視聴者に事件の経緯を説明したり尺を稼ぐための付け加えられたようにしか見えず、流れるように事件が解決していつの間にか終わってしまうのもカタルシスに欠ける。
巻き込まれ型で最後に少しだけ事件に関わるシャーロック・ホームズみたいな消化不良感。
もうあるとは思うけど、マ・ドンソク主演でアクションシーンの比重が高めの映画を作れば絶対売れるね……。