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あした世界が終わるとしてものmitoのレビュー・感想・評価

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今年14本目。
オリジナルアニメーション映画なのだが、いやー中々香ばしい作品でした。

兎に角、ひたすら2択を間違っていくようなシナリオ、展開、演出が繰り広げられる。
開始数分後、正にこの映画の世界の肝である設定をベテラン古谷徹のナレーションで片付ける。内容のデタラメ感も然ることながら、この説明で世界の秘密を全て明らかにしてしまうので、その後の話に全く驚きを感じられない。
第二次世界大戦、並行世界、2つの世界にいる同一人物&ルール、どれを取っても納得いかない、そもそも第二次世界大戦を契機に分かれた2つの世界でここまで技術、文化レベルで差が付くか?

その後も、
説明セリフによる丁寧な解説の連続、
敵対関係が数分で和解に至るスピード感、
突然なアニメ的ほのぼの展開、
デートイベントの止め絵演出(この2回ある止め絵が新宿が舞台という制約のせいで2回共ほぼ同じコースを巡ってるように見えるのが地味に笑える)、
そこからの登場人物全員の目的をゴッソリ奪っていく(スタッフだけがそう思ってる)衝撃的展開。
もう、笑うしかない。

後半は黒幕との対決が始まるが、話が進むにつれ、前半に丁寧に説明した設定やルールを自ら破綻させていく。
ご都合主義にも程がある。

3Dアニメーションなので映像は結構綺麗だしよく動きはするが、作画崩壊が起こると盛り上がる昨今、動けば良いってもんじゃない、という珍しい作品。
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