観てから数日経つのにまだ感想をうまく言葉にできない。言いたいことはたくさんあるのに。
思い出されるのはダヴィッド、アマンダそれぞれの“泣く”シーンの全てがとても自然で印象的だったということ。
自然だからゆえにそれぞれの深い悲しみや喪失感が伝わってきて胸が痛かった。
特にアマンダ役のイゾールちゃん、これが初演技とは思えない素晴らしさ。
さめざめと泣く、とはこういうことかと彼女の演技で思い知らされた。
16mmフィルムの柔らかくノスタルジックな映像もとても美しかった。
ダヴィッドが公園へと向かって自転車を漕ぐシーンの柔らかく温かな陽射しが美しすぎて、その後の残酷な現実との対比にあの光を思い出しただけで涙が出そうになる。
痛みや再生をこんなにも優しく撮った作品はなかなかない気がする。
自分の中のトップ10入り。
とにかく良作でした。