ガンを患った初老の女性教員と転校してきた女子高生の命の出会いの物語。
官能的という言葉が一番フィットするように思えます。命の灯火は命によって蘇る。
ヒストリーレッスンとは自分のヒストリーを読み替えることなのか。
サボテンの林の丘の景色が乾いているのに生き生きと美しく見えました。
泣きました。胸の奥の方が痛くなりました。
小説もそうなのですが、自分にとって、最も異文化を感じるのが中南米のカルチャーです。気候が違うというのもあるのかもしれないのですが、非常に湿度の高い密な人間関係と男女差を感じさせない中性的な魅力というのか。すべてを飲み込む原始的な人間の存在、生命の力というのか。
それなのに、記述は淡白。この作品にもそういうものを感じました。
もしかしたらスペインのカルチャーなのかな。