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シレンズ・コールのkeitoesのレビュー・感想・評価

シレンズ・コール(2018年製作の映画)
3.8
すごく良作だった。

たまに国道沿いに革靴が捨ててあることがあるけれど、その靴にはそれぞれ、こんな物語があるのかもしれない、と思うような映画だった。

イスタンブールの大手建設会社で働く主人公が、飲み屋で再開した昔の知り合いと良い感じになる。
彼女は現在、都会を離れたところで自給自足のコミューンを開いているという。

主人公は誘われ、電話番号が書かれたポラロイドだけを受け取り別れる。

夜が明け、彼女のところに行くことを決意した主人公は仕事や家庭を全て投げ出し、彼女の元へと旅立つが…


というあらすじだけだと、村上春樹ばりのすごい話が始まりそうなんだけれど、
旅立ってからが全然違う。

様々な障害や不運が重なり、全く空港に辿り着けない。
ここにブラックユーモアやコメディの要素がふんだんに散りばめられて、ずっとニヤニヤしっぱなしだった。

丸々一本、全く飽きず一瞬に感じるくらい楽しく鑑賞することが出来た。

本当に上質なコメディといった感じの映画だった。また観たい。
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