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アドレノクロムのkazukiのレビュー・感想・評価

アドレノクロム(2017年製作の映画)
3.3
アドレノクロム陰謀論を題材に, 70年代オマージュ(ベトナム帰還兵ものや,ヒッピー/サーファーカルチャー)に富んだドラッグハイムービー。

⬛️粗筋
退役軍人の主人公はPTSDに苦しむ中, カリフォルニアのベニスに辿り着く。美女にのせられドラッグを買い,ただでさえ曖昧だった彼の現実はより曖昧に... そこに陰謀論や,チャールズ・マンソン, 過去の映画(地獄の黙示録等)といった, おそらく彼の頭の中にあった色んなものが混ざり合っていく。

主人公はひょんな事から 人の内臓から作るドラッグを売るギャングの運び屋になってしまう。しかし, ギャングと対立関係にあるかつての上官チームに捕まり「アイツらを殺せ!」と脅される.

主人公はギャングとの熾烈な戦いに勝利し女と金を得るのだった。。

と, 全体的にはアクションムービーのようなお話。
ラストシーンでは、これらが全てイラク戦争でおった怪我のために入院している男の妄想ということが示唆される。

⬛️
ほぼ全編に渡って映像がドラッギーに編集されており, 幻覚描写も多い。エロい女達とバイオレンス, アクション有りで飽きる事はない。
しかしお話が支離滅裂な割に, 何が起きるか分からないハラハラ感は無く(そういう意味では夢を見ているような感じではある), ドラッグ描写も『スキャナーダークリー』的なアニメ調だったりスマホアプリで良くありそうな加工の雰囲気で,例えば『コングレス未来会議』,『ミッドナイトゴスペル』で感じた新しさは無かった(60,70年代のサイケブームに依っているからだと思われる)

90分以下で丁度良くアングラ感も楽しめる。
インタビューで監督が割と陰謀論寄りの発言をしていて, おいマジか笑 となった事も併せて,なかなか面白い作品でした🙃
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