ゆき

メランコリックのゆきのレビュー・感想・評価

メランコリック(2018年製作の映画)
3.8
大変な仕事

東大卒、職歴なし、実家暮らし。初めて訪れた銭湯で再会した同級生の言葉を機に、働きだした「松の湯」。そこには夜のお掃除も行われていて…

「殺人の場所貸し」という日常ではない設定と、日常ど真ん中の食卓。時折、ゆるいやり取りに笑顔がほころんでしまう安堵感。
テイクケアユアセルフ、アットホーム。
なんのプロでもない内勤の和彦と裏を知る外勤の殺しのプロたち。
初めて得た仕事の充実感と、同期への嫉妬。
服を脱ぎ捨てて、初仕事へ取り組む和彦の表情は男だった…そして父に聞く「仕事、どう?」。やっと聞ける立場を得たんだろうなあ。
何事も「蚊帳の外」で歩んできたように見える和彦の人生が色づいていく、想い合う男同士の絆の物語でした。
今度は、男のためにいる付属品のような女ではなく、主導権握った女の話が見てみたい。女性が中心なら、このチームはどんな風に描くんだろう。
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