クリストフォルー

暗数殺人のクリストフォルーのレビュー・感想・評価

暗数殺人(2018年製作の映画)
4.1
キム・ユンソク(映画)にハズレはない。実話ベースだろうがフィクションだろうが、彼が求め、体現するリアリズムはぶれない。だから、どれほど異様な物語でも、観客は安心して没入できる。ガンホやマブリーに比べ、世界に出てゆく気がないのがもったいない

【暗数】は他所事ではない。遺体をCT検査にかけるだけで犯罪の可能性を検証できるのに、日本では、ただでさえ少ない司法解剖以上に、死後画像診断も実行されていない。だからこそ、誰かが疑い、追い続けなければ、認知されないままの犯罪は、表には出てこない。ない犯罪はでっちあげるのに、見えない犯罪には手を出さない日本警察。これは、フィクションではない現実だ。
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