このレビューはネタバレを含みます
初めは名誉勲章がどうとか、生まれる前におきた戦争のこととか、あまりピンと来ていませんでした。
でも帰還兵たちの話を聞いていくうちに、主人公ハフマンと共に観ている私にも変化がおきました。
彼がこの仕事を受けてよかった。ただ野心的に、自分の地位と富を確立していくだけの人生にならずにすんだ。勇気や誇り、正義感や誠実さを得て、すばらしい経験をしたと思います。人に誇れる自分になることは中々難しいですが、彼はそんな人間になれたんだなと。それを観て救われる自分もいました。
交戦中のシーンはどこも鮮烈に印象に残っています。死んだふりをした時、上に乗っている人は撃たれて死に、下にいた者は助かりました。あまりにも死が暴力的に近くて、こんな体験を兵士がしているということに、恐ろしさとやるせなさを感じました。
好きだなと思える場面は、ビルがヘリから降り立った地にハフマンが訪れたところです。
素直に感情を解放した時の涙がとても、目に焼き付きました。ただ悲しいというだけの涙ではなくて、言葉で説明するのは難しいですが、観ている人は皆ハフマンと同じに泣いたか、泣きたくなったのではないでしょうか。
セバスチャン・スタン主演とのことで観に行った私ですが、この映画に出会えて光栄だったと思います。もっとたくさん上映館があってもいい…
金曜●ードショーとかでも今後やってほしいです。