Monsieurおむすび

サラとサリームに関する報告書のMonsieurおむすびのネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

パレスチナ人の男とイスラエル人の女、それぞれ家庭を持つ者同士の浮気が招く破滅を描いたイスラエル映画。

ほんの気の惑いで始まったのかもしれない不貞は、日常的になり、お互いの立場への配慮も欠け、誤解を生み、もう戻れない状態へと突き進んでいく。。。

W.アレン監督なら、こんなプロットを軽妙な喜悲劇として描けそうだが、本作にはそんな余地は一切無い。
高い壁に分断された街エルサレムではアラブ人とユダヤ人が交わる事は国家的、民族的、宗教的観点からタブー視されている事が窺える。
また、アラブ人の結婚観や家族観も独特で、倫理以上に彼らを縛りつけているものがあるのかもしれない。
浮気は褒められたものでは無いし、状況を打破しようと策を弄する姿もみっともないのだが、土壇場での女性達の強かさはどこの国でも清々しいとも思えた。
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