大学1回生のときに受けていた美術史の授業で先生がメーヘレンの絵をけちょんけちょんにけなしていました。
このキリストの髪はぱさぱさすぎる、まるでシャンプーだけしてリンスし忘れた髪だー、とかどうとかおっしゃっていました。
最後に字幕で「彼の作品は確かに芸術である」みたいなことがでてきましたがわたしはその先生の授業を受けていたおかげで先入観ばりばりのためしっくりこず。
メーヘレンはフェルメールになれなかった男だと習ったもん。
ただその先生も、メーヘレンのアイデアは評価してらっしゃいました。たぶん
フェルメールの時代の絵を入手してその上にフェルメール風の絵を描く、
宗教画と風俗画のミッシングリンクを埋める絵を描く、
お墨付きをもらう、
等々。
そこがやっぱり面白いし、メーヘレンの話の見どころかな。
たとえ彼の描くキリストの髪がどんなにぱさついていようとナチスをまんまと騙した彼の作戦は映画的。
